トランプ大統領の政治目的と信念

今回は現アメリカの大統領である。トランプ氏についてSF(思考遊戯)したいと思います。

氏については対抗勢力が多く、本当の意味での彼の政治目的や信念については深く語られる事はありません。これをぐっと掘り下げていきたいと思います。

氏は一説にはアメリカの中間層の不満を吸収する形で支持を集め大統領になったと言われています。また、既存の秩序やプロセスに沿わぬ行動をするとか、暴言、虚言癖などなど・・・


氏が大統領になった後に私が一番、驚かされた行動はイスラエルアメリカ大使館移転問題です。この移転、決定にて氏は随分といろいろなところから叩かれたようですが・・・
詳しく調べてみると、驚くべき背景がありました。それはこの決定が10年以上も前にアメリカ議会で決定されたにもかかわらず、実行が保留されていた事です。

つまり民主主義の原則に沿って議会で決定された事が大統領もしくはその政務執行者により保留されていたわけです。このアメリカ大使館移転がいい事なのか悪い事なのかはさておきとして、民主主義の原則である多数決で決定されたなら良い悪いにかかわらず実行されなければいけません。

この民主主義の原則がアメリカで守られていなかった事に驚きました。
どちらかといえばトランプ氏というよりかは、アメリカの歪な政治に体制にです。


また、氏は自身が掲げた公約を頑なに実行しようとして、大統領の持つ権限を最大に活用して行動しております。これが強権だとか独裁だとかと批判を浴びているのですが・・・これまた、おかしな話です。
民主主義の国家元首という立場の人間には民主主義の弊害である。決めれないという欠点を防ぐために自由裁量が与えられています。
この自由裁量を選挙民=アメリカ国民との公約を実施するのに使っているの何故か批判を浴びると・・・
また、マスコミや外圧からの批判がものすごいのに支持率は一向に落ちる気配はありません。


この事よりトランプ氏が大統領になれた背景としては
「どうして人数が多い私達国民が生活が苦しかったり、政治に不満を持つのか?」
という事ではないかと思います。
民主主義の原則に当てはめるな国民の大多数を占める中間層の人々の意見が最も優先されるべきです。そのために選挙を行い議員や大領領を選ぶのですが・・・
ここ近年のアメリカはちがったようです。


共産貴族という面白い言葉があります。社会主義共産主義国家の誕生に伴いあらたに生まれた支配者層を指す言葉で良い意味には使われません。
キューバーのカストロ首相が日本の共産主義系政治家とのコンタクトを断った時にこの言葉を使ったとの事です。
ようは社会主義国家においてはすべての国民が国家に奉仕しなければならないのですが、その模範となるべき支配者層が旧来の独裁政治と同じにように私利私欲で動いているのは皮肉った言葉です。


どうやらアメリカでも共産貴族に相当する民主主義貴族が誕生していて政治システムへ悪影響を与えたいたようです。
現在、トランプ氏がアメリカで取り組んでいる事は
「決められた事は決められたとおりに行う。信用できる相手との約束は必ず守ろうです。」
そのため、イギリスの新聞は氏を以下のように評しました
「トランプ氏は政治家ではない、何故なら彼は公約も守るからだ」
イギリス人のユーモア感覚というのは面白いですね。

アメリカ民主主義貴族の悪行としては不法移民の認定やポリティカルコネクトの推進、企業の利益の不平等な分配などが有名です。
アメリカの企業ならアメリカの国奉仕する義務があります。アメリカという政治体制を利用して商売を行っているためです。)


とはいえ氏の発言を定期的に追いかけていると氏のスタンスは特に驚く事ではありません。氏は大統領演説にて「政治を国民の手に取り戻す」と発言しております。
当時の私はこれが何を意味するかを理解していませんでした。

これは多数決主義的な意見による政治執行を妨害する民主主義貴族の排除とその政治体制の変革を意味している事です。
そして、それを実行する方法は「決められたルールを遵守する」という、ひどくシンプルなものです。


氏が大統領に就任してから、着実にこの実績を積み上げたためか、アメリカ議会と他国からの批判は随分と減ってきました。氏は交渉も何も通用しないモンスターから冷徹な政治の実行者へと評価が変わったわけです。
トランプ氏とほぼ独断で早期にコンタクトをとり、約束を取り決めそれを忠実に実行しあう仲に持ち込んだ安部首相の着眼点もなかなかのものです。


とはいえ、氏がはた迷惑な人物であるというのも確かです。氏によって起こされた政治的な混乱の第1弾は終了し、第2弾である中国との貿易摩擦への突入しています。
中国とアメリカが戦争をするか?これは中国側の対応に委ねられています。中学が今までのようにルール無視を繰り返すなら確実に戦争になるでしょう。
ただ、直接的な戦争になるかというとそれは疑問があります。

私の予想ではアメリカ~中国間で経済冷戦が何年か実施され、その後に中国が暴発して武力を行使しあうパターンになるのではないかと思っています。
もちろんソ連との冷戦のように中国が崩壊、分解するというパターンもあります。


氏が次に引き起こす問題はアメリカの民主主義貴族に対する規制だと思います。おそらくはアメリカ議会や大統領選のルールなどを弄ってくると思います。その時におそらくは大きな騒動があるのですが・・・安部首相の任期が終わる3年以内に起こって欲しいものです。

でわ、この辺で。