富野監督がGレコにこめたもの

今回の投稿は思いついた事を記載する形なのであまり思考遊戯(SF)していません。

富野監督の作品は娯楽としてもさておきながら、氏の独特の感性から感じた世の中の流れみたいなモノを作品に込める傾向があります。
富野監督の最新作と言っても少し古いですが、非常に実験的な要素が強い作品であるGレコンギスタにもそれが当てはまります。

実は私はこれを読み取れておりませんでした。それを書く作品がすべてBADエンドになったり、恋愛ものを書くつもりが血と硝煙が蔓延する羽目になる、曰くつきのクリエイター虚淵氏が分析してくれました。


彼のGのレコンギスタに対する評価はいろいろなのですが、その中も面白いのは「物語に酔う人々」というのを評価しています。

どういう事かというと、主人公のライバルにあたる青年は被差別階級の出身でその階級の社会的に地位の改善をもくろみ戦いに傾倒していき、恵まれた立場である主人公に憎悪をつねらせ敵視しているのですが・・・一方通行で終わります。主人公はライバルをほとんど相手にしません。

しかも、主人公のガールフレンドは同じく被差別階級出身ですが自身の階級に対しての思いはライバルとは全くことなります。
虚淵氏はこれをライバルが「物語に酔っている状態」と評しました。

まあ、これだけならいいのですが・・・例のモリカケ問題や杉田氏のLGBTに関して報道機関が現在進行形で起こしている問題をみると・・・
富田氏が作品の中で表現した「物語に酔っている状態」そのまんまと言えます。

そして、氏はこの問題に対する解決方法としては「自分目で見て確かめる」を提案しそれに基づいて主人公側の陣営を動かしていきます。


富野氏がこの作品を作ったのは2014年・・・下手な政治評論家なんかよりも世の中の本質を的確にとらえているが恐ろしいところです。