ガンダムUCから見た逆襲のシャア
私はアマゾンプライムを契約している関係でガンダムUCをあらためて全話を見ました。
これは手抜きといういうよりかは作品は作ってみないとわからない面がありますので、融通を効かすための処置だと思います。
そして今回、SFするのは逆襲のシャアにおけるシャアの行動の動機です。
ちなみに、当時の私の認識はシャアは何か嫌な事があって、地球の環境を強烈に悪化させて、地球の人々を宇宙に上げる事によって、大きな痛みを伴う形で世の中を変化させようとしていたと認識しています。
止める側である、アムロ側(主人公)はそれはやりすぎだからやめようねという感じです。当時から思っていたのですがお互いにお互いの完全を完全否定しているわけではなく、いまいち真剣さにかける戦いを行っている感じでした。
ではあらためてシャアの目的をSFしてみたいと思います。
根拠となる情報はガンダムUCにて語られた経済に関する情報です。実は富野氏が監督の作品で経済について語られる事はあまりありません。
これは彼が手掛けている作品が戦記ではないためではないかと思います。戦争とは経済の延長線上にあるもののため、逆に戦記の場合は経済をセットで語る必要があります。
宇宙移民が開始された初期は以下のような感じです。
所得上位者:指導者層(一部は移民と共に宇宙へ)
所得中位者:アースノイド(地球で生活)
所得低位者:スペースノイド(宇宙への棄民)
でこれが1年戦争開始前だと
所得超低位者:アースノイド(あんまり数は多くない)
みたいになっていると予測しました。
ガンダムUCでは人類の宇宙進出は棄民政策と言っていましたが、正確には棄民&開拓政策です。この開拓作業がある程度成功したので今度は地球の環境保全のために移住地の集中化と廃棄が行われそれから漏れた人が超所得超低位者になったと思われます。
で1年戦争終結後は何年かたった後はどうかというと・・・ちなみに110億の人口がいて50億、約半分の人類が死んだとされているすさまじい戦争です。
戦争により地球の経済圏かなり壊滅し、経済の天秤はスペースノイドに傾いたと思われます。アースノイドが主力のはずの連邦政府は傾くと思われますが、アースノイドが半スペースノイド化する事とジオン軍のやりすぎに反発したスペースノイドにより連邦政府は維持されます。
ここで問題となるのが所得超低位者のアースノイドです。おそらく、この層の人間は連邦政府が宇宙にあげたくてもあげれない、さらにスネに傷のあるスペースノイドが逆に地球へ密航し、数が増えるという悪循環に陥っていると思われます。
そういった意味ではシャアの反乱の本質を政治と経済から推測すると「内ゲバ」というのが最も適切ではないかと思います。
というのも上記の構造見た時に純粋なアースノイドというのは極めてすくなく、所得超低位者のみがそれが該当するように思われます。そして、彼らは本人の意思には関係なく弱者ビジネスにより連邦に寄生している状態であるともいえます。
そりゃあアムロさんが探し回っても見つからないはずです。
つまるところシャアの反乱の目的は地球の超低所得者層の強制移民による社会体制の変革と言ってもよいと思います。
それでも、この計画をやろうとするのですがからシャアは狂気にとらわれていたか、現状の呪縛にも似た自分の置かれている立場が相当嫌だったんでしょうね。
上記の構造から必然的に生じる地球排除の経済体制だと思います。
変革を求めて箱を渡そうとしているのにちょっと先の未来の予測をドヤ顔で語られても困るでしょうし、シャアのような自身が破滅いてもいいから事を為し得たいという、情熱も情念もないです。
ようは現状維持もしくは近い未来に発生する事なわけなので変革を望むものからすると???でしょうね。
でわ、この辺で。